自分への戒め

早くも2009年も2月となり、
2008年度のFiscal yearも終わりに近づきつつある。
営業的には駆け込み需要があり、忙しい時期ではあるが、
今のうちから今年度の振る舞いを反省するとともに、
これから春に向けてしばらく勉強の時期としたい。


今年は様々部分でKYな失敗をすることが多かったことに
反省する。


例えば会議などで、
ある意見に対して反論を行う場合、
二重三重に先を読んで行動をする必要がある。


単純な反論のための反論では、
反撃された場合に、さらに感情的で支離滅裂な
行動を取るような立場に追い込まれてしまい、
知性の欠落した人物とみなされ、信頼を失ってしまう。


そのため、反論や自分の発言による結果については
予め想定し、その際の立ち振る舞いというのも
最初の発言の段階で用意しておく必要がある。


ところが、いざ勇気を持って発言したとしても、
予想通りの結果を得るとは限らない。


だが、いくらその想定外の結果を生んだからといって、
その責を負わないというのは、信頼性を欠く行為である。
結果に対して、負える範囲の責任は負うべきだろう。


つまり、発言をするときは、
その功罪全てを引き受けるだけの腹をくくるしかない。


また、相手側に、感情的反論を行う人間がいた場合、
こちらは徹底的に論理的立場から反駁すれば
勝利を収めることが容易であるように思われるが、
それはかえって相手側の敵愾心を
煽る行為となってしまうため、
最終的には望ましい結果にはならない。


相手の感情を逆なでせず、
こちらの意図する結果を導くためには、
相手がどこにプライオリティを置いているかを
ちゃんと読み取る必要がある。


この際に必要なのは情報開示と情報収集である。
先にこちらの意図を明確化し、何もやましいところはない
ということアピールする必要がある。
いらぬ誤解は失敗の元である。


その上で、自分の意見に対し、
どのような反論があるかを注意深く聞く必要がある。
また、相手の発言の文意そのままに取るのではなく、
メタメッセージを理解する必要がある。


しかし、メタメッセージを理解したからと言って、
「お前はこう考えているのだろう」などと臆面もなく
言ってしまうのは、感情的反発を招く恐れがある。


相手の意見に対しては、
「メッセージに対する直接の対応」のなかに、
「メタメッセージに対する反応」をどのように織り込むかを
慎重に選択する必要があり、
これを読み間違うと、KYということになる。


ただし、「空気を読む」ことが本当に重要なのは
メッセージ対するレスポンスそのものではなく、
レスポンスの効用に対してであろう。
そのレスポンスが引き起こす結果が
最終的にWin-Winのものになればよいのである。
意図した結果が得られるなら、
発言そのものはどんなに突拍子のないものでも構わない。


以上のことを踏まえていたからといって、
二者間で話を決めるならまだしも、
多くの人間の利害が絡む現場では、
往々にしてコミュニケーションの齟齬が発生し、
誤解が誤解を呼び、様々な不信感が飛び交う。


意図を明確に伝えて、
全員が納得した上で物事を一つの方向に
まとめるのはとても難しい。


政治的駆け引きというのは、
非常に汚い大人の行動のように思われていて、
サブカルチャーではネガティブに描かれがちだけれども、
現実世界で展開される言葉のやり取りというのは
全て政治的駆け引きである以上、
その立ち振る舞いを習得しておくにこしたことはない。


最近経済学や経営学に興味が出てきたのも
つまりはそういう振る舞いの作法を得たいからである。



それにしてもこんな長文を書く必要が全くない
ひどいポエム日記になってしまった。
「コミュニケーションムズカシス」って言ってるだけじゃん。

素人考え

行動経済学の本を買ったもののAmazonでぽちったので、
まだ届いていない。


それはそれとして、最近経済学・統計学を勉強しないとなー、と強く思う。
大学の基礎教養でも心理学や文学を選択して、法学や経済学などの実学に近い
学問は敬遠したサブカル野郎だったツケで、経済オンチこの上ない。


需要と供給の分析や市場への理解が必要だな、と日々感じる。
前回参加したイベントでもそうだけど、数字の意味や、
時間的動向がどういう意味を持つか、どう動けばいいか、を
判断するにはそれなりに学問的な理論も利用した方がいい気がする。


基本的に勘が悪い人間なので、自分の直感は信じられないし。

本日買った本

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)
・新規事業がうまくいかない理由
・詳解OSPF (Network Technology Series)


行動経済学はてブ界隈でちょっと行動経済学が話題だったので買ってみた。
「新規事業〜」はまさに自分が取り組んでる分野の問題なので。


ある程度マーケティングと受け手の感情と反応については理解しておかないと、ということを痛感する日々である。


「詳解OSPF」はOSPFを基礎からやりなおしたかったので。
そもそも、今年はIPv6も含めてネットワーク技術をもう一度学びなおす一年にしたい。
2009年は技術者としてIPv6を勉強して準備できる最後の年になるのではないか。なぜなら2010年以降はIPv6への以降がかなり現実的になってくるからだ。
でも、その前に私は基本的にTCP/IPの基礎が危うかったりする。
さらにルーティング技術なんかもっとあやしい。
なのでOSPFは真面目に勉強しなおしておく。

ニコニコ動画データ分析研究発表会に行ってきました。

Yoiさん主催の「ニコニコ動画データ分析研究発表会」に行ってきました。

発表者の方々さん、Yoiさん含め主催者の皆様お疲れ様でした。

ニコニコ動画のデータ分析研究発表会おつかれさまでした
http://nicovideo.g.hatena.ne.jp/Yoshikawa/20090126/1232902342

前々から、ニコ動のタグの定着や派生の流れは実に面白いなあと感心していた
自分にはジャストなイベントではないか!ということでホイホイと聴講しにいった次第です。


私はニコマス好きで Twitterアカウントも持ってるので、
発表者の方々にニコマスクラスタが多かったという部分でもこのイベントには興味がありました。
というか、そっちの方が大きかったw


研究会のスライドはHotDocsにアップされています。

ニコニコ動画データ分析研究発表会
http://www.hotdocs.jp/group/detail/172

以下、各発表の簡単な感想など。


■「アイドルマスター データマスターSP
発表者:てってってーPさん
名前の通りアイドルマスタータグに関する発表。
てっPはアイドルマスタータグのタグ検索のデータをスクレイピングしている
とのこと。


アイマスの動画はニコ動内の 3% を占めるらしい。
考えてみれば何でもありのジャンルにおいて、
3%といっても200万本中の3%だから、とてつもなく大きい。


ニコマスの平均投稿者数が約800人で推移していて、
視聴者も平均62500〜85000人いるというのは驚いたw
ゲームの売上本数から考えてもこの数字は異常。


ニコマスは何故ここまで人を惹きつけるのかという部分は、
データを除いても考察されるべき部分ですな。


■「動画投稿数のトレンドからみるコミュニティのライフサイクル
発表者:ksasao(ミクミンP)さん
ニコニコ技術部で活躍されている方。


タグごとに動画投稿数の変化を集計し、
移動平均を求めることで、コミュニティの
変化を調べるという手法。


確かにこの方法で特定のコミュニティの投稿動画数の
推移が分かるので、コミュニティの栄枯盛衰がある程度わかりますね。


アイマスタグが微妙に縮小傾向にあるのが図示されて
悲しかったw


また、統計情報では観測されない
権利者削除されるような動画が数分以内にアクセスされては
消えていると言う話は、
何か動画の栄枯盛衰が何らかの物理現象のようで面白かった。


■「χ2乗値を関連度としたニコニコ動画関連タグネットワークの解析
発表者:グニャラくん
ニコニコ大百科を作ってる人。
あとはPerlをdisってる?
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2164173


「ジョーク枠です!」じゃねーよwww的な内容だった。
統計学的に各タグの近さを計る様々なアプローチだったので、
統計が苦手な私は単純に「へー」て感心するのみ。


おっさんホイホイ」はニコマス発祥だったのに、
すでに「初音ミク」カテゴリになっているということに驚いた。


発表を聞いている間、
オライリーの「集合知プログラミング」を読まないとなー、
とか考えながら聞いていた。


■ミニプレゼン
各10分程度のミニプレゼン
・「ニコニコ格差社会
発表者:日本野望の会 広木さん
ユーザーごとのコメント投稿率を元に自ニ係数を
割り出すというアプローチ。


特定ユーザのコメントが自演かどうかはともかく、
今回唯一コメントから意味を算出する
手法をとられていた。


コメントにも様々傾向があるから、分析のしがいはあるだろうな。
例えば動画の頭や尻にコメントが多い動画は〜〜な傾向にある、
みたいな分析も出来るかもしれない。


あと、2次会でチョコレートもらいました。


・「特定タグ付き動画データベースの収集と活用事例
発表者:AOI_CATさん


アイドルマスタータグのSQLデータを公開されている方。
収集されたデータはニコマスサーチ(http://nicomas.main.jp/
で使われているらしい。


・「ニコニコ動画におけるタグ間の階層性の解析
発表者:伊藤(kynbit)さん


タグの親子構造に注目し、
機構造をグラフ化していた。


今回の発表はとにかく統計やグラフ理論を使った
データの可視化手法が数多く見られた。


こんな専門的な発表会になるとは思わなかった。


・「ニコニコ動画におけるタグ別動画郡の総再生数推定の方法について
発表者:myrmecoleonさん
「みゅるめこれおん」と読むということを始めて知った。
これまでBlogなどを見ても名前が読めないので、アリライオンさんという認識だった。


対数正規分布を使って各タグの総再生数を推定する手法の紹介。
比較的動画数の多いタグではかなり近い精度で総再生数を推定できる
というのは興味深い部分だった。


・「ニコニコ動画のタグに関するアーキテクチャ分析
発表者:濱野さん


思想地図 第2号の「ニコニコ動画の生成力」のサマリーで、
Fluxonomyという概念の提唱。
思想地図はすでに読んでいたので、すんなりと頭に入った。


ニコニコ大会議の時と同じくやる男を使ったプレゼンが面白い。


■「ニコニコ動画上の初音ミク動画間の引用関係を見てみた
発表者:濱崎さん


ユリイカ12月号臨時増刊号「総特集 初音ミク」内の
論考「初音ミク動画はどうやって作られたか」を元にした内容。


作曲者やイラストレーターや、調教者などを分類し、
クラスタ化することで、その引用関係をまとめるという発表。


ユリイカの内容に加えて、
「s.o.c.i.a.r.i.u.m」というツールを使って、
時系列のクラスタ生成状況が可視化できるというのが面白かった。


■個人的まとめ
今回はもっと文系的サブカルっぽい寄り合いかと思って参加してみたら、
発表内容がガチだったのでびっくりしました。


というか、自分は勉強不足なんだな、ということを痛感。
・大規模なデータの分析には、統計学の知識が必要
・データの可視化にはグラフ理論の知識が必要


というわけで、どちらも勉強していきたい。


それはさておき、
今回の発表ではどのようなデータ解析方法があるか、
どのような傾向があるかを、参加者全員初めて知った場所だったと思います。

だから、この先に2回、3回と発表会を続ければ、
発表者同士のネットワークやWebに公開したスライドをもとに、
外部の発表者の参加が増えてくることによって、
より有益なデータが出てくるような気がしました。


というわけで次回も開催されれば是非参加したいところです。

スケジュール管理をちゃんとしたい。

なかなかブログが更新できない。

12月に入って以降、ほとんど毎日終電帰りorタクシー帰りだし。

適当にブクマして回る分には頭使わなくていいけど、
平日は、帰宅する頃には日記が書けるほど頭回ってない状態。

しかも休日もいろんなイベントとかに参加するから、
落ち着いて自分の能力を深めるとか、
そういう時間がほとんどない状況。
まあそれは自分にも責任あるんだけどw

ライフハックでなんとか早く帰れるようになるんですかねえ。

本日買った本

イエスタデイをうたって 7巻
かんなぎ 6巻
3月のライオン 2巻
CGIプログラミング
CSSクックブック


漫画についてはまだ読んでないのであとで感想を書く。


私はプログラマーではないが、
なんか思いがけずCGIなど書く必要に迫られたので買ってしまった。
2001年刊行だけあってちょっと内容が古いかな、と思う部分もあるが、
HTTPプロトコルの解説など、基本的な話から入っているのはさすがオライリーか。


それにしても、Perlじゃなくて別の言語にすればよかったと環境作った後に後悔。
すでに公開してしまったから、今更環境を変える暇も無いし仕方が無い。


なんか社内の趣味的プログラミングでPHPが流行っているのが、
個人的にはPythonでいきたかったのだ。
というか切りのいいタイミングで環境を切り替えよう。
とにかく3月までは現環境でやるほかない。


CSSクックブックを買ったのは、
出力結果をある程度綺麗に見せておかないと、
と思った次第。

楽天テクノロジーカンファレンス2008にいってきました。

11月29日開催の楽天テクノロジーカンファレンス2008にいってきました。


楽天は昨年から外に向かって内部の技術をどんどん公開していこう、
オープンソースコミュニティとの連携を図っていこう、という方針らしく、
自社の技術の公開とともに、PHP勉強会、Linuxカーネル読書会を併催していたようです。


でもLinuxカーネル読書会は敷居が高いし、
PHPオライリーの「初めてのPHP5」を流し読みした程度の知識しかない
私にはちょっと難しいかな、ということで楽天の話を聞くことにしました。


で、最初にRuby開発者のまつもとゆきひろ氏の基調講演がありました。


内容は、以下のようなものです。


ハードウェアは最終的には製造原価まで価格が下がるし、
コンピュータの場合情報のコピーにコストがかからないから、
最終的にはソフトウェアのような「情報」はタダになる、
そういう中でエンジニアとして生き残っていくには、
自分の存在をコミュニティの中で高い位置に持って行き、
その位置エネルギーを使って情報を外部へ広めていくような人材が生き残るだろう。


これは今後を考える上でかなりためになった。
モチベーションが上がるというか。


次にRuby Business Commonsという団体の代表の講演があったのですが、
イケてるRails勉強会というのはおもしろそうなので、
一回参加してみてもいいかもしれない。



次に楽天の製品レコメンデーションに関するアルゴリズムの解説、
ベクトルで近いユーザーを探したり、形態素解析を組み合わせているらしい。


次に楽天技術研究所で研究されている大規模分散システムの解説
一つ目がROMAと
fairyはRubyによる形態素解析とワードカウントの分散処理システムみたいなもの?
ROMAはP2Pによる分散ハッシュテーブルを用いたストレージの分散化システム。



で、今度はインフラの話。


楽天のサーバは4000台、NW機器1000台、ラック1000本
トラフィックはピーク時で12Gbps、
データ量300TB、DB20TB。

サーバは冗長性を持たせるために3+n台構成

ロードバランサ−L2SW(複数台)−サーバ(各SW配下)−スレーブDB−マスターDB

というような構成。

こんな感じ。
他にもいくつか話があったけど、長いのでこの辺で。


あとは、マスコミ記事や講演者、参加者が沢山あってので、
以下にまとめておきます。


ブロガー多いなあ。


特に参加者の方々のブログは私の文章よりうまくまとめてらっしゃる方ばかりなので、
ご興味のある方はそちらも読んでみてください。

■■■ 記事 ■■■

楽天テクノロジーアワード第1回受賞者にカーネル読書会の吉岡弘隆氏ら
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081201/320436/

Rubyのまつもと氏「エンジニアに安住の地がなくなってきている」と警鐘
http://japan.zdnet.com/news/devsys/story/0,2000056182,20384516,00.htm?ref=rss

楽天三木谷社長Rubyまつもと氏が考える、これからのエンジニアに必要なものとは? 「楽天テクノロジーカンファレンス 2008」開催
http://codezine.jp/article/detail/3354


■■■ 講演者 ■■■

楽天テクノロジーカンファレンスに行ってきた。
http://blog.miraclelinux.com/yume/2008/11/post-5047.html

楽天テクノロジーカンファレンスで「PHPで作る携帯サイト」を講演してきました
http://ideaup.seesaa.net/article/110404977.html

・怒濤の日々
http://d.hatena.ne.jp/takahashim/20081130


■■■ 参加者 ■■■

楽天テクノロジーカンファレンス2008に行ってきた
http://d.hatena.ne.jp/lind/20081130#p1

・[楽天][カンファレンス]楽天テクノロジーカンファレンス 2008にいってきました
http://d.hatena.ne.jp/zegenvs/20081129/p1

・平成20年11月29日(土) 楽天テクノロジーカンファレンス2008に行ってきた
http://pocketstudio.jp/log2/2008/11/2011292008.html

・[event][rakuten]楽天テクノロジーカンファレンスに行ってきました
http://d.hatena.ne.jp/sakaik/20081129/p1

・休日に行く価値が・・・楽天テクノロジーカンファレンス2008
http://japan.cnet.com/blog/soyo/2008/11/30/entry_27018320/

人によって興味の持ち方は様々ですなー。
私はインフラよりのエンジニアなので、インフラの話やROMAの話は
かなり興味深かったけど、Cnetの方のように、営業側の人間には、
ちょっとわかりづらい話だったのかも。
個人的にはかなり楽しめたイベントでした。